闇だらけの映画「日本社会の縮図・コンビニ」、そして最後にひとつだけ浮かび上がった希望
おもしれええええ∑(゚Д゚)
特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC)が主催するワンコインシネマトークの第三回「コンビニの秘密」の上映会&土屋トカチ監督と元フランチャイズオーナーのトークショーに行って来ました。やばいよコンビニ!搾取の構造でしかないよ!リアルカイジだよ!この全力利益吸い上げシステム考えた人は天才だよ!
昔からコンビニ大好きでつい入ってしまい気付くと散財してるんだけど、昨今伝え聞く内情の悲惨さも常日頃から無視出来ないなと感じてはいたのね。
恵方巻きの無茶な発注問題を始めとした大量廃棄、ブラックバイトの代表格と言われるだけの劣悪な労働環境とそれをせざるを得ないオーナー側の苦悩、甘い言葉に誘われてフランチャイズ契約すると待っているのは地獄の日々しかないなどなど例を挙げ始めると枚挙に暇がない。
友人もコンビニ店長でギフトとかめっちゃ買ってた。でも私も問屋に居る時はお付き合いでワインとかケーキとか買わされてたことあったし、コンビニに限らず流通業界全体にありふれてることなのかもなー。販売数決める時にデフォルトお取引先にも買わせるっていうのが含まれてるんじゃないかと思うわ。
話それたけど寧ろコンビニ問題ってこれだけニュースになってて気にならない人なんて居るのかしら。その一方でそんなこと思ってる時点でこの問題に対しては意識高い系とか言われちゃうのかなとも思う。
いずれにせよその世界の実態を知れるどころかオーナーが本音でしゃべってくれる機会なんてなかなかないじゃないですか。こんな興味深い企画と出会えるなんてそれは足を運んでしまいますよね。
会場が分かりづら過ぎて雨の中うろうろ周辺歩きまくってむあああとはなった。ここか......。
色々と気になる話題が取り上げられてるわー。
2階に上がり、500円を支払って中に入る。
想像してたとはいえやっぱり廃棄する量がすさまじい。食品ロスがどれだけあろうと機会ロスさえなければいいとか驚愕の論理。だからこそセブンイレブンは大きくなったんだろうなぁ。
最近はそれを再利用して豚の飼料にしてるって話題は無駄もコストも減っていいなと思ったものの常温で10日もつって保存料どんだけだよと思うとますますコンビニ飯を食べたくなくなった。そしてその豚は大丈夫なのか。
コンビニ会計ってものを初めて知った。厳密に言うと前に聞いたことはあるけど何となくだったので改めて学べた。頭いい人が作ったんだな。今回のオーナーさんもおかしいなって3年目にやっと気付いたって。会計士さんは誰しもこれでいいんですかって言うようなやり方らしい。
黎明期は一般会計だったけど廃棄のふりして横流しするオーナーが出現したからこの会計に変わったとのこと。最初から奪う姿勢ばかりではなかったってことか。
見切り販売するより廃棄増える方が本部の売り上げ上がるとかどーなっとんねん。私が総理大臣なったらそこから変えたいくらいの気持ちにはなったわ。賞味期限近くなったら割引販売した方がお店もお客さんもハッピーなのに。
しかも禁止されてないっていうのがいやらしいよね。やってもいいけど本部として割引販売を推奨はしてません、それなのにやるなら次の契約更新どうなりますかねぇーみたいな。真綿首過ぎる。
契約切る理由は開示しなくていいらしいし。そして開示されたとしても本当の理由は言わないだろうとも言っていた、さもありなん。男女の別れのようや。なんかGAGみたいな言い方になってしまった。
1日の売り上げが17万円でも80万円でも利益ほぼ同じというのもびっくり。規模が大きくなれば人件費とかの経費も増えるから結局儲けはさほど変わらないって頑張る気なくす。
基本的なビジネスモデルが借金漬けにして逃れられなくして続けさせるみたいなもんなのよ。カイジの地下労働と同じ過ぎる。あれも借金返す為にあの場所で働き始めると咳が止まらなくなるから借金して薬買って更に借金が膨らむ仕組みでしょ。薬買うかどうかの違いだけじゃん。構造はいっしょ。
200〜300万円で出来ると思って最初は興味持つのね。ただ研修費とか広告費とか色々取られるから実際は何百万とか何千万ってかかる分を借金して始めるのがよくあるスタイルだとか。
であればなぜ加盟しちゃうのか謎、割とコンビニオーナーが大変どころの騒ぎじゃないってのは有名だしそんなことして一斉に辞められたら最終的に困るのは本部側じゃんと思ったので質問したところ、そもそも契約年数が15年とかだからそうそう辞められないらしい。
新たな層としてはバスのラッピング広告でシニアを狙うとかしてるんだって。メディアがあんまり報じないからこういう話題にも多分疎いもんね。
そして反対されたのに始めた以上辛いとか言いづらくて意地で続けるパターンもあるって言ってて、流石は現場の方って思いました。しかもかなり食い気味に答えてくれた。
雨の中こんなところに来てるだけあって鋭い質問がたくさん飛ぶ。質疑応答の時間は手がどんどん挙がるもん。しゃべりたいだけの人も何人か居たけど。あるあるだよねこういう時に。しかも一度ならまだしも同じ内容繰り返さないでほしいわ。その分違う質問したいのに時間もったいないわ。あと散々自分の話した挙句に質問する内容は映画に出てたこととかやめてほしい。
概ね悪い話題しか出なかったけど、最後にコンビニオーナーやってて良かったことって何ですか?と聞いたら、やっぱりこういう仕事が好きだし楽しいんだって。監督からも取材した人達の中で嫌々やってる人なんて居ないって言われたし。そうなんだー。だからこそ続けやすい仕組みをってことなんだね。
何しろ大変なお仕事で続けても地獄やめても地獄みたいな世界だから、コンビニオーナー達はその危険性を訴える為にYouTubeチャンネルで実態を伝えたりしてるのにすぐに削除されるそうな。何の圧力だ(笑)。
たいへん面白かったし世間の人達にもっと見てほしいなと思いました。且つ考えるよね。
と言いつつ深夜まで飲んでることが多い私にとっては今や店舗さんの大いなる負担として有名な24時間営業に何度助けられたか分からない。特に冬場はないと命の危険すらある。
反対にコンビニであったかいもの買って飲み終わるまで暖取れるなとか簡単に選択出来ちゃうから夜中ふらつけるのかもしれない。都会が明るいひとつの大きな理由だと思うし。
実質ライフラインの一部ならもっと補助金出してあげてほしいわ。本部じゃなくて店舗さんに直接。まあ無理な話なんだろうけど。
これだけ悪評聞いた後に会場を出て少し歩くとすぐにコンビニが目に入り、あっ......と思った(笑)。
どうでもいいけどタイトルやナレーションの入り方が全編通してなんか教習所の教則ビデオみたいな映画だったのが印象的でした(笑)。
ポスター見掛けて気になったバナナもこのシリーズなんだね。
http://www.parc-jp.org/freeschool/event/18_onecoin.html
色々やってるみたいなので興味のある方は是非。