醜かったのはどっちの女?そして自分っていったい何?ちょっと考えちゃう累(かさね)を観てきた
やっと累観て来たー!
上映前ずっと楽しみにしてたのに始まったらすっかり忘れてて上映劇場がかなり減ってたので慌てて行きました。
上映してたのは最上階だった。上るだけでそこそこ疲れる。
ほぼ満席。レディースデーというのもあるかもしれない。
累は松浦だるま先生原作のマンガが映画化した作品。何をどこまで言ったらネタバレになるのか分からないのでこれから観るって人は念のためお控え頂いた方がいいかも。
「あたしはあんたみたいに心まで醜くならない!」って元々心が醜かったのはお前やないかーい(髭男爵)的なツッコみどころというか、えっそれおかしくない?みたいな部分は複数あったものの面白かったです。まずもって10年間傷が治らないとかないから。そして舞台の最中に誰にも見付からずあんなこと出来る訳ないでしょ。
きっと「自分が自分で居られるなら顔なんてどうだっていいわ!」ってセリフがこの作品のキモだったんだと思う。結局心の持ちようだよねー。俺はブサイクだからとか言ってもブサイクでも毎日明るく元気に生きてる人気者だって居るし。
累の顔になってる時もニナは自信満々に歩いてる感じだったから自分なんてとか自分で思わなければ罵声を浴びせられることもないみたいな現象も描いて欲しかったなと個人的には思いますね。言われても気にしなければ言われなくなっていくし。まあずっと虐げられて生きてきたらそうなっちゃうのかな。基本的に卑屈になってる人って嫌いだけど女同士の嫉妬とか二面性とか共感出来るところもあった。
土屋太鳳のダンスシーンに感動した。生で観たプルートゥの舞台の時より胸に迫るものがあったなー。1列目が車椅子用の座席でそこには誰も居ない2列目ほぼセンターだったから臨場感があったのかも。演技よりダンスのが全然いいし表情や表現力も比べ物にならない。やっぱりダンス畑の人なんだなと改めて実感。
サロメってあんな話だったんだね。タイトルしか知らなかった。寧ろ興味ある。土屋太鳳主演で実際にやってくれないかな。新国立劇場辺りで。あのダンスは生で観たい。
その舞台の最中に一瞬累に戻って何か叫んだところもおおって思った。2人ともどっちの人格を演じてるかすぐ分かるようにやってたのに途中からキャラクターが似てきてて区別が付きにくい感じのシーンも出て来たのは累が縮こまって生きるのをやめたからと想像。
これラストはどういう意味なんだろ。累は丹沢ニナとして一生生きていくことを決めるってことなのかな。そもそもニナは助かるのか。あれで死んじゃったら累ももう終わりなんだもんね。その可能性も残したまま終わるのが面白いのかな。
その場合累はまた醜い顔に戻った時にどんな気持ちで生きていくのか興味ある。栄光も自信も顔ありきのものだから昔みたいに戻っちゃうのかな。結局後ろ指指され続けるんだろうし。
ハッピーエンドじゃないけど逆にどうだったらハッピーエンドに落とし込めるのかというのが想像出来ない以上あの終わり方で良かった気がします。
ハブタさんだけは企みが成功してハッピーってことなんだよね。もともと透世のことが好きで、その姿に近しいものを再び目にしたいが為に一連の工作を仕組んだということでしょ。
悪い奴だよねー。ただ透世への想いはもはや執着レベルだったし一人の女を犠牲にするくらいどうってことなかったんだろな。その相手を探す為に劇団やってたんじゃないかとすら思うわ。透世に頼まれてたっていうのも本当なのか謎だし。そもそも透世の秘密を知ってたとかどういう関係やねん。
てかこれ書いて透世は葬儀の時の顔どうなってたんだろうと気になってきた。12時間しかもたないのに。顔を交換してた相手は証拠隠滅で殺されちゃったのかなー。なんか考えれば考えるほどグロテスクになってくな。テーマからしてさほど気持ちのいい話ではないか。
そういえば横山裕って意外と序盤で終わっちゃったね。この役がこの人である意味がよく分からなかった。原作者がファンとかなのかな。特別出演って書いてたし。顔はいつも通りきれいだった。演技はふつう。
特におすすめする程でもないけど興味があれば行ってみてもいいかなと思います。ストーリーはちらっとしか知らないものの2時間にうまくまとめたなと思ったし私だったら入れ替わり後のフィルムのつなぎ方間違えそうだなと思いながら観ました。たぶん原作とは内容が違ったりもするんだろうから漫画も読んでみたい。
1階に何かある。
ヤマトだそうです。
ハロウィン城から出撃してるように見える。
すご、光ってるんだ!
時折立ち止まって見ていく人も居る。すごい熱心に写真撮ってる人も居た。お好きなんだね。
TOHOシネマズはもう終わっちゃってたけどまだやっててくれてありがとうピカデリー!